2023年7月13日(木)

くもり。


家を出ようとしていたら、

マンションの入口に、

清掃員のおじさんとおばさんがいた。


あちーのに大変だなーと思いながら通り過ぎようとすると、


『ちょっと待って!』


とおじさんの方が声をかけて来た。

ん?と振り返ると、


『やっぱり!ずっと探してたんだよ!』


と言った。



その顔と状況で思い出した。

去年の、夏の暑い暑い日、

その日は今日よりももっと晴れてて、

ジリジリしていた記憶がある。


そんな中、

家を出てコンビニに行こうとした、

その時と全く同じだ。


清掃員のおじさんとおばさんが、

俺の住んでるマンションを清掃していた。

二人は同じ格好をしていたので、

大家さんとかそんなんではなく、

おそらく管理会社に雇われた清掃員だ。


あちーのに大変だなーと思いながら通り過ぎた。

家の横のコンビニで買い物をして、

家に戻るだけだったので、

ついでにペットボトルのお茶を二本買った。


マンションの入口で、

去年の俺はおじさんとおばさんに声をかけた。

さっきのお茶を二つ。


『こんな暑い日にご苦労さんです。良かったらこれ飲んでよ!』


とでも言ったのだろう。

おじさんは、


『いやいや、悪いよ!受け取れないよ!』


みたいなことを言った気がするし、


『もらってよ!バチが当たるわけでもあるめぇ。』


みたいなことを言った記憶がある。



今、目の前に立ってるのが正に、そのおじさんとおばさんだったのだ。


『ほら、去年!』


と言うので、


『うん、思い出したよ!元気そうで良かった!』


と言った。


『いやー俺たちこんな仕事してて、

あんたみたいな人に会うこと本当にないんだよ!嬉しかったよ!本当にありがとう!』


と言ってくれた。


なんだか照れ臭くなって、


『へへ!今日も頑張ってね!』


と言ってマンションを出た。

とっても暖かい気持ちになった。


この気持ちがたった300円ぽっちってのは安いぜ。

おじさん。おばさん。


いい銀行に貯金したなー。

一年分の金利をありがとうな。

熱中症気をつけて。

これからも頑張って生きてくれ。


また明日なー。

「ある人間の日記」

ロックンロールバンド THE だいじょぶズの唯一無二。 天下無敵のフロントマン、 マツノコウスケが綴る。 ある世界の、ある人間の、 ある男の、普通の日記。

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