2025年4月25日(金)

くもり。

こうきが家で乎都と斗良の面倒を見てくれていたので、

夜もろもろが終わって、

急いで家に帰っていた。

朋奈ちゃんもきっとそろそろ終わって、

急いで帰るに違いない。

どちらにしても、

1分1秒でも早く帰りたい。

しかし、運転というヤツは、

いかに平常心でハンドルを握るかが肝である。

怒ってもいけないし、

もちろん泣いてもいけない。

焦ってもダメだし、

テンションが上がってもいけない。

無が一番いいのだ。

といつも通り帰っていると、

もう少しで家というところで、

後ろから

ウー！！！ウー！！！

となり出した。

なんかごにょごにょ聞こえるので、

ラジオを止めて窓開けてみたら、

どうも俺になんか言ってる気がする。

でも、俺に落ち度はなかったはずだ。

はて。俺じゃないかも知れない。

一応、左に寄ってハザード出してみた。

『ありがとうございます！』

と言うではないか。

停止して、

車から降りたら、

パトカーから警官が降りて来た。

『すみませーん！』

『はい？なんすか？』

『いや、全然なんにもないんですけど、

ちょっと積んでるもの見せてもらえませんか？』

職質かい！！！！

車乗っててもされるんかい！！！！

なんか出てるのか？俺から！

犯罪のフェロモンが！！

おかしい！されすぎや！

池袋なんか歩いたら2回に1回される！！

されすぎや！！！

でも俺は知ってる。

最初の『どうぞ』の言い方で、

かかる時間がまるで変わる。

あそこで全部バレる。

あいつらは職務質問のプロだ。

でも悪いが俺も職務質問のプロだ。

正解のトーンの

『あー！どうぞー。』

を繰り出した。

正解だったので、免許証の確認すらなく、

『すみませんでしたー！』

と帰って行った。

色々思うところはあるが、

まぁ仕方ない。

急いで帰らねば。

着くとちょうど同じタイミングで朋奈ちゃんが帰って来た。

第一声が、

『ねぇ？さっき捕まってなかった？？』

だった。

また明日なー。