2023年4月6日(木)

晴れ。


セルフレジの行列待ち。


前方のレジの前で見知らぬ子供が立ち往生していた。

なんとなく眺めていたら、

小4くらいかなー。

お姉ちゃんの方が

『すいませーん。』

と不安そうに店員を呼び、

小2くらいの弟がそれを心配そうに見ていた。


店員のおばちゃんが現れて、

子供が、

『220円入れたけど、

100円が入った事になってないです。』

的な説明をしていたようだった。


店員のおばちゃんは、

『いやーそんなことありえないけどねー。』

的な事を言っていて、

『すみませーん!』

ともう1人の店員のおばちゃんを呼んだ。


セルフレジが3台あるので、

残り2台の方で俺の順番が来た。

それをなんとなく眺めながら、お会計。


その横で、

やって来た上司であろう店員のおばちゃんに、

店員のおばちゃんが、

『220円入れたらしいんだけど、

120円しか入ってない事になってるって言うんですよー。』

といかにも疑ってそうな言い方で伝えた。

姉弟は不安そうにそれを見ていた。


俺のセルフレジのお会計のおつりが、

機械から無機質に130円くらい出た。

買ったという感覚より、

金を使ったに近い感覚があった。


『間違いなく入れましたか?入れたらここにちゃんと入るはずなんです。』と

上司であろう方の店員のおばちゃんが姉弟に言った。


レジ待ちの大人たちはずっとそれを見ていた。


お姉ちゃんは、

『すみません、じゃあこれ買うのやめます。。。』

と2つあった商品の一つを戻そうとしていた。


なんだかなー。あーぁ。


『待て待て待て待て待て!

おい、これで買え。』


と足りない分の100円をセルフレジの上に、とんと置いて、

俺は店を出た。


ちょっと間したら、

上司の店員のおばちゃんが、

『すみませーん!』と、

追っかけて来て、

振り返ると

『どうしてもお礼が言いたいみたいで!』

と言った。

その後ろから、

お姉ちゃんが追っかけて走って来て、

俺に

『ありがとうございました!!』

と言った。小4くらいの女の子が。


俺は、

『おう!気にすんな!』

とめっちゃ格好付けて颯爽と、

商店街を肩で風切って帰った。


"正しい"ってなんだろうな。

正しいことより大切な事いっぱいあると思うけどな。


俺はまだ、

あんな気持ちのええお礼言える女の子が、

100円ちょろまかすワケねぇと信じてる。


あいつらが、

もし実際は100円ちょろまかしてたとしても

俺は


『お前らがそんな事するワケねぇよ!バカ言ってんなよ。』


と世界の終わりまで言うって決めてる。



また明日なー。

「ある人間の日記」松野浩介

ロックンロールバンド THE だいじょぶズの唯一無二。 天下無敵のフロントマン、 松野浩介が綴る。 ある世界の、ある人間の、 ある男の、普通の日記。

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